製作スタッフが解説!高品質な看板はこのようにして出来上がる

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道路沿いで目にする野立て看板。ときに照りつける太陽の日差しを受け続け、ときに強く冷たい雨風にさらされ、常にその天候に大きく影響を受ける看板は、板面のシート作成・製作手法によってはすぐに劣化してしまうことも。一時的に使用する看板であれば、それほど強度を必要としない場合もありますが、年単位で設置する看板の板面にはある程度のシートの強度が必須です。

 

今回は、弊社製作メンバーによる看板の製作・施工の流れをご紹介。高品質な板面を製作し、ずっと見た目の良い状態のまま、お客様に看板を設置していただけるよう大切にしていることを取材してきました!

インクジェット出力の特性を踏まえた手順

 

▼ まずはお客様に決定いただいたデザイン原稿・データを確認しながら、実際にシートに印刷出力した際の色の違いが出ないよう最終的に色合わせ。併せて、サイズ調整が完了したのち、印刷機で実寸印刷。

 

 

▼ インクジェット出力とは、専用の細いノズルからインクを噴射して微細なインクの粒子を付着させる方法。印刷出力後、インク内の溶剤をとばすためには、約12時間以上の乾燥が必要です。この次の工程で行なうラミネートフィルム加工の際、乾燥していないままラミネートをかけると、溶剤の逃げ場がなくなり、ラミネートを侵食してしまうのを防ぐためです。

 

 

▼ 次に、乾燥させた印刷済みのシートの上からラミネートフィルムをラミネート加工機で貼り込み。これにより、紫外線による退色や水垢・砂埃等の付着を防止することができます。そして、余白をカット。

 

 

美しくシートを貼るために欠かせない下地作業

 

▼ まずは使用するアルミ板面をくまなくチェックし、キズ・汚れを取り除きます。アルミ板面がきれいになったら、噴霧器で水抜き剤が入った水を板面全体に吹きかけ、下地シートを貼り付ける。

 

 

▼ 水貼用スキージを使い、板の中心から外側に向かって水を抜きながら貼り込み、シートの余白部分を切り取る。

 

 

▼ 貼り終わったら、乾拭きをして水気を取り、水が全体的に抜けているかをチェック。板を縦方向にし、立て掛けて乾燥させる。

 

 

▼ シートに水気が残っていると、はがれの原因となるためチェックは入念に。乾燥後にも再度、板面に水が残っていないかを確認します。

 

 

2人の連携プレーで完璧な仕上げ

 

▼ 乾燥させた下地シート貼済みの板を用意し、水垢・汚れを拭き取る。実寸印刷したシートを離型紙が上になるように板面に広げる。シートの中心からスリットカッターで離型紙とシート糊面との間に2本の切れ目を入れ、その部分の離型紙をはがし糊面が見えるようにする。

 

 

▼ 2名でシートを裏返す。このとき、離型紙をはがした糊面が板に付着しないように注意しながら、板面にシートを任意の位置に合わせ、離型紙をはがした糊面を板面に貼り込む。

 

▼ 1名がシート端を持ち上げる。1名が離型紙をはがした糊面を、板面に貼り込んだ箇所を支点にし、支点から残りの離型紙をはがし、離型紙の先端を相手に渡す。

 

▼ ドライ貼用スキージに持ち替え、支点から外側に向かってシートを貼り込む。このとき、シート面に噴霧スプレーで水を吹きかけ、摩擦を軽減させながら貼り込む。

 

▼ 貼り込みが完了したら余白部分のシートを切り取り、デザイン原稿を確認して間違いがなければ、板面を拭き上げて完成!

 

 

今回はアルミ板を使用したインクジェット出力の方法をご紹介しましたが、看板の板面が出来上がるまでには、じつはこれだけの工程を経ています。どれも欠くことの出来ない手順。細かな作業一つひとつの積み重ねで、出来る限り長くお客様に見た目がきれいな看板をご設置いただけるよう日々、手法の改善や素材・材質の見直しを積み重ねています。

 

野立て看板以外でも、スタンド看板や各種プレート作成・取り付け施工、カッティングシート出力・貼り付けなどもお客様のご要望に応じて対応しております。デザイン制作のご提案から、製作・施工まで一貫してお任せいただけます。もちろん、当社ではご提案やお見積もりは無料です。看板の板面製作でお困りのことがございましたら、どうぞお気軽にこちらよりお問い合せくださいませ。